2021年9月時点で世界のユーザー数が10億人を超えたSNSサービスの「TikTok」。今後はさらにユーザー数が増え、「Facebook」「Instagram」に次ぐ世界3位のSNSサービスになると予想されています。
そんな中、ユーザー数増加に伴い、TikTokを利用して集客やマーケティング戦略を行う企業が増えています。
そして、TikTokを利用して集客やマーケティング戦略を行なうにあたって、必ず登録する必要があるのが「TikTokビジネスアカウント」です。
本記事では、そんなTikTokビジネスアカウントの概要や、メリット・デメリットなどについて、分かりやすく解説していきます。
TikTokとは
TikTokとは、音楽に合わせた「数秒〜最大10分」のショート動画を投稿、閲覧できるSNSサービスです。
一般的なイメージとしてTikTokは「若者の間で流行っているもの」という認識があるかもしれませんが、ユーザーの2人に1人は30代以上となっており、年齢層は年々増加傾向にあります。
そのため企業側も、幅広い年齢層に向けた集客やマーケティング戦略を行うことができます。
TikTokで選べる2種類のアカウント
TikTokでアカウントを作る際は、「個人アカウント」と「ビジネスアカウント」の、どちらかで登録することができます。それぞれ順に解説していきます。
個人アカウント
個人アカウントはTikTokを趣味として、動画の投稿、閲覧を楽しむ目的の一般ユーザーに向いているアカウントです。
ビジネスアカウント
ビジネスアカウントは、TikTokでの集客やマーケティング戦略を目的とした、企業などのビジネスユーザーにとって、役立つ機能が利用できるアカウントです。
ビジネスという名が付いていますが、登録資格などは無く、誰でも登録することができます。
現在多くの企業が、TikTokを利用して集客やマーケティング戦略を行っており、UNIQLO(ユニクロ)やほっともっとなどの有名な企業も利用しています。
TikTokを利用している主な有名企業
クリエイターアカウントとプロアカウントの違いとは?
ビジネスアカウントに関して、以前は「プロアカウント」という名前でした。
インターネットなどでTikTokのアカウントについて検索すると、この「クリエイターアカウント」や「プロアカウント」という名前が出てくることがありますが、どちらも現在は無くなっていますので、困惑しないようにしましょう。
現在登録できるのは「個人アカウント」と「ビジネスアカウント」の2種類だけです。
TikTokビジネスアカウントにかかる費用
TikTokビジネスアカウントは無料で登録及び利用することができます。TikTokに広告主として、広告を出稿する場合にのみ費用がかかります。
※広告を出稿する費用の相場は「42万円〜最高1,000万円以上」となっています。
TikTokビジネスアカウントのメリット
TikTokビジネスアカウントでは主に5つのメリットがあります。
それぞれ順に解説していきます。
投稿動画の分析ができる
TikTokビジネスアカウントでは、投稿した動画のパフォーマンスをリアルタイムで分析することができます。
分析できる項目
- 合計再生時間
- 合計視聴回数
- 平均し長時間
- トラフィックソースの種類
- 視聴者の所在地(国別)
※トラフィックソースとは、どのような経路で動画にたどり着いたかを分析する項目です。具体的には「おすすめ動画からの流入」や「プロフィールからダイレクト」といった感じです。
投稿動画を分析することで、どのような動画が多く再生されているのか。または、あまり再生されていないかなどを知ることができ、投稿動画の改善に繋がります。
インサイト分析ができる
TikTokのビジネスアカウントでは、アカウントのインサイト分析をすることができます。
インサイト分析というのは、フォロワー数の増減やプロフィールが閲覧された回数など、アカウント全体のパフォーマンスを分析できる機能です。
分析できる項目
【概要】
動画の視聴数
フォロワー数の増減
プロフィールが表示された回数
【コンテンツ】
投稿動画(直近7日間に投稿したが表示されます)
人気上昇中の動画
【フォロワー数】
フォロワーの属性(年齢性別など)
※フォロワー数100人以上から利用可
インサイト分析をすることで、どのようなユーザーが自分の投稿動画やアカウントに興味をもっているか。また、ユーザーの属性などを知ることができ、集客やマーケティング戦略に役立てることができます。
プロフィールに関連リンクを貼ることができる
TikTokビジネスアカウントでは、プロフィールに会社ホームページのURLなどの、関連リンクを貼ることができます。
投稿した動画に興味を持ってくれた視聴者は、投稿者のプロフィールも併せて閲覧することが多いです。
そのため、プロフィールに関連リンクを貼っておけば、視聴者に対して商品やサービスをアピールすることができます。
商用楽曲ライブラリーが利用できる
TikTokビジネスアカウントでは、商用楽曲ライブラリーという、著作権を侵害しない「ライセンス所得済み」の楽曲を利用することができます。
個人アカウントであれば楽曲を商用利用する際には、自分でライセンスを所得する必要があります。
そういった手間がかからないのも、TikTokビジネスアカウントのメリットといえます。
TikTokのノウハウを学べる
TikTokビジネスアカウントでは、動画の「トピック」「楽曲」などを選ぶノウハウが詰まっている「ビジネスクリエイティブガイド」を読むことができます。
TikTokの運営を始めたばかりの人や、慣れていない人にとって、非常に役立つ機能となっています。
TikTokビジネスアカウントのデメリット
TikTokビジネスアカウントでは、1つだけデメリットがあります。
商用ライセンス未取得の楽曲は利用できない
TikTokビジネスアカウントでは、商用ライセンス未取得の楽曲は利用できません。
著作権の侵害を心配することがない、商用楽曲ライブラリーを利用できることはメリットですが、「利用したい楽曲がライセンス未取得で利用できない」といったことが起こる可能性があります。
ただ、商用楽曲ライブラリーには50万曲以上もの楽曲があるため、大きなデメリットではないといえます。
TikTokビジネスアカウントをやめる方法
TikTokビジネスアカウントをやめる場合は、プロフィールの設定からいつでも個人アカウントに切り替えることができます。
また、いつでもTikTokビジネスアカウントに戻ることも可能です。
TikTokビジネスアカウントのまとめ
これまで TikTokビジネスアカウントの概要や、メリット・デメリットなどを解説してきました。
基本的にはほとんどデメリットがなく、役立つ機能ばかりなので、TikTokを集客やマーケティング戦略として利用する場合は、TikTokビジネスアカウントで利用することをお勧めいたします。